今から20年以上も昔、当時の私は20代、流石に完全とまでは思い出せませんが、私が購入をしていた馬券の本命馬の走りを釘づけになって見ていた事がレース映像に興味を抱いたきっかけとなりました。
場所は東京競馬場で時刻は14時前後だったと思います。
ゲートが開くと私の本命馬は中団を手応え良く追走していました。
「この手応えなら直線で間違いなく抜け出せる!」、期待十分にレースを見ていました。
が、直線に向いたところで私の本命馬のまわりに馬群が密集してしまい動くに動けません、何とか抜け出して欲しいと願いを込めて見ていましたが、最後まで周囲が閉ざされたままゴールとなり馬群に沈んだのです。
その後、ターフビジョンに流れるリプレイ映像を見ていたら不思議な光景に気付きました。
明らかに周囲が壁となって動くに動けなかったはずの私の本命馬の騎手が、まるで何の不利も被っていなかったのように馬を追っているアクションをしていたのです。
つまり普段通りに映像でレースを見ていた場合は「手応えほどの脚が使えない馬」「詰めが課題の馬」等と今回の結果を諦めていたかもしれませんが、やや斜め角度から自身の眼で直線での追い比べを見ていた私には抜け出せる進路がどこにも無かった事実を目の当たりにしたのです。
※レース映像は横から見るのではなく馬の正面、縦目線から見る事に気付いたのもこの頃です。
もしも前が開いていれば突き抜けていたとまでは言いませんが、あの手応えがあれば勝ち負けは確実に出来ていたのではないかと思いました。
モヤモヤとした心境のままそれから数週間が経ちました。
すると前回本命としたその馬の名前が馬柱欄にあったのです。
まずは競馬新聞トラックマンが打った印を見ると、前回は馬群に沈んだ事もあってかほぼ無印、やったぁ!と思いました。
「スムーズな競馬が出来ていれば勝ち負けをしていた!」との記憶が鮮明に蘇り、前回に続けて迷わず本命馬に選び馬券を購入しました。
レースでは前走同様に道中は中団で脚を溜め4角でも手応えは十分、直線に向くと進路を内から外に切り替えて、前走では見られなかった鋭い脚を使って見事に1着でゴールとなり万馬券が的中したのです。
※当時は「複勝」ではなく「馬連」で馬券を買っていました。
やはり私が思っていた通り「手応えほどの脚が使えない馬」「詰めが課題の馬」だったのではなく、前走は最後まで周囲が壁となった事でまともに追えず脚を余していたんだなと確信をしました。
きっとその馬に跨っていた騎手は、関係者、競馬ファンに自分のミスで負けたと思われないように、周囲が壁にも関わらず馬を追っているアクションを見せていたのだろうと。
この出来事が、レース映像にのめり込んだきっかけになりました。
その成果はすぐに現れましたが、当時は「馬連」を愛用していた事もあって1日の勝率は5〜6割ほどでした。
それでも高配当を狙い撃ち出来るスキルが身に付いた事もあって月に10万円以上の利益は安定して計上出来るようになりました。
もうそれからはレース映像を見るのが楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。
今では賭け式を「馬連」から「複勝」に切り替えた事で1日の勝率は7割以上にもなり、より安定した馬券生活を送れるようになりました。
レース映像に出会っていなければ、未だに勝ち負けを繰り返す一般の競馬ファンの一人であったと思います。
私にとって最強の馬券手法はレース映像、今後もその気持ちが揺るぐ事はありません。
今もレース映像の中には勝利へと繋がる無数のヒントが隠されています。